Switch 2が発売されるや否や、その液晶パネルの出来栄えに対する不満がオンラインで急速に広がっている。7.9インチ・フルHD・120 Hz対応という数字だけ見れば躍進のはずが、むしろ「初代より残像が多い」という声が相次いだのだ。

最大の争点はピクセルの応答速度で、海外のテストでは平均33 ms前後という結果が出ている。この数値は、テックメディア Digital Foundry が検証している。これでは60 fpsでもフレームが切り替わる前に前の画像が残り、動きの激しいゲームだと輪郭がぼやけてしまう。画質を支えるはずのオーバードライブ機能が弱めに設定されているらしく、スペック表にある“120 Hz”や“VRR”といった売り文句が実際の体験につながっていないと指摘する人もいる。

もっとも、色域や明るさといった静止画の見栄えは優秀で、DCI-P3をほぼフルカバーし、400 nits近い輝度も確保。色温度はやや寒色寄りで、暗部を持ち上げた調整のため、ポップな色彩が好みの人には映えるチューニングだ。ただ応答遅延が足を引っぱるせいで、携帯モードでスプラトゥーンやレースゲームを遊ぶと「鮮やかなのに動くと霞む」というちぐはぐな印象が残る。

背景にはコストとバッテリー寿命を両立させるため、あえて速さより省電力を重視した液晶を採用したという事情が推測される。SNSでは「これなら有機ELモデルのままでもよかった」という声も上がる一方、ファームウェアでオーバードライブを強める余地があるのでは、と期待するユーザーも少なくない。

いずれにせよ、任天堂が今後アップデートでどこまで最適化を進めるかが、Switch 2携帯モードの評価を大きく左右しそうだ。

画像:https://www.nintendo.com/jp/hardware/switch2/index.html